世界バレエフェスティバル Aプロ 感想レポ
世界バレエフェスティバル Aプロに行ってまいりました!
8月5日、Aプロ最終日でした!
(スケジュールの都合上この日にしたのだけれど、レポを見ると最終日だけあって気合が入っていたらしいのでこの日に見られて良かったです)
他にも以前にガラコンを観に行ったんですがそれに比べて明らかにミスや崩れるのが無かったという印象です。(Aプロ最終日だったからかもしれないけれど)
皆さんミスが本当に無くって、崩れることが無いのは勿論、小さいミスも全然無くって……失敗するって概念のない方々なのかなってくらい。本当に凄かった。
もうなんか次元が違ったという印象。やっぱりチケット代が高いだけあった←
ここから先はプログラムを載せつつ気になった演目の感想を書いていきます
プログラム/世界バレエフェスティバル 2018/NBS公演一覧/NBS日本舞台芸術振興会
第1部
「ディアナとアクテオン」(振付:アグリッピーナ・ワガノワ)
エリサ・バデネス
ダニエル・カマルゴ
「ソナタ」(振付:ウヴェ・ショルツ)
マリア・アイシュヴァルト
アレクサンドル・リアブコ
「ジゼル」より 第2幕のパ・ド・ドゥ(振付:ジャン・コラーリ/ジュール・ペロー)
マリア・コチェトコワ
ダニール・シムキン
「アポロ」(振付:ジョージ・バランシン)
オレシア・ノヴィコワ
デヴィッド・ホールバーグ
「コッペリア」(振付:アルチュール・サン=レオン)
サラ・ラム
フェデリコ・ボネッリ
「ジゼル」
シムキンのアルブレヒトはとにかく出て来た瞬間イケメン!って思いました←
とにかくカッコいいし、さりげなくめちゃくちゃテクニック詰め込んでて、さらにカッコよかった。
個人的にはバジルで超絶技巧をするイメージがあったけど、アルブレヒトでそれをやられるとギャップ萌え的な余計カッコよくって惚れるかと思った。笑
「コッペリア」
サララムのコッペリアが超可愛かった
キュートでチャーミングなスワニルダのキャラクターを体現してて! 本当に! とっても可愛かったです!
これを観てコッペリアのグランパドドゥがかなり好きになりました〜! バリエーションは散々見てきたけれど、通しても可愛い曲と振付だなぁと思いつつ動画見まくってます
第2部
「瀕死の白鳥」(振付:ミハイル・フォーキン)
ヤーナ・サレンコ
「カラヴァッジオ」(振付:マウロ・ビゴンゼッティ)
メリッサ・ハミルトン
ロベルト・ボッレ
「くるみ割り人形」(振付:ルドルフ・ヌレエフ(マリウス・プティパ、イワーノフに基づく))
レオノール・ボラック
ジェルマン・ルーヴェ
「・・・アンド・キャロライン」(振付:アラン・ルシアン・オイエン)
オレリー・デュポン
ダニエル・プロイエット
「ファラオの娘」(振付:ピエール・ラコット(マリウス・プティパに基づく))
マリーヤ・アレクサンドロワ
ヴラディスラフ・ラントラートフ
「瀕死の白鳥」
2部の最初がプログラム変更になったヤーナ・サレンコの瀕死の白鳥。
彼女はキトリのイメージだから予想外な演目だったけれど、それでも同一人物か疑いたくなるくらいとっても似合ってて感嘆というより訳わからないレベル。
特に最初のアームスが繊細で上品で綺麗で…本当に白鳥そのものでした。美しかった
他の方のレポに彼女を仕事人と言っていたけれど、どの演目でもやりきる彼女は確かにバレエの職人ですね。どんな状況でも安心して見られます。
「くるみ割り人形」
ヌレエフ版で初めて見た振付でした
アダージオはアラベスクで超長いバランスとるところから始まって、もう本当によく分からないレベルにテクニックが詰まったパドドゥでした。
テクニックが詰め込まれていたし、衣装も豪華だったし、一段と華やかな演目だった印象。観客もその難易度を理解していたのか、その豪華さに圧倒されたのか、だいぶ盛り上がっていたと思います。
「ファラオの娘」
ファラオの娘も普通と違う振付でした。(コンクールでよく見るファラオではなかった)
ロシアバレエが好きだから、やっぱりどの振付でもファラオの娘は好きだなぁ。王道の青の衣装が好きだし、振付も好きだし、いつか踊りたいです。
第3部
タマラ・ロホ
イサック・エルナンデス
「ルナ」(振付:モーリス・ベジャール)
エリザベット・ロス
「アンナ・カレーニナ」(振付:ジョン・ノイマイヤー)
アンナ・ラウデール
エドウィン・レヴァツォフ
「タランテラ」(振付:ジョージ・バランシン)
アシュレイ・ボーダー
レオニード・サラファーノフ
「アフター・ザ・レイン」(振付:クリストファー・ウィールドン)
アレッサンドラ・フェリ
マルセロ・ゴメス
「カルメン」
タマラ・ロホのカルメンはオーラが凄かった。他の人たちももちろんオーラあるんだけど、出てきた瞬間「あ、この人が主役だ」って感じ
もうちょいガツガツ踊るかと思ったけれど控えめで。でもだからこそ貫禄みたいなのを余計感じましたね。それもあるのかタマラ・ロホの人気は相変わらず高かったようです。出てきたときに観客の空気も変わりましたね。
グッと惹きつけられるこれを3部の冒頭(ちょうど真ん中)に持ってこれるところがこの公演の層の厚さと充実さを表していますね。中だるみせずに観られる。
「タランテラ」
同じ3部に1番楽しみにしてたタランテラ! 個人的に本当にタランテラが大好きで!
2人がミスなく最後まで盛り上がりまくりでお客さんもめっちゃ盛り上がってた気がしました。
踊りきるってだけじゃなくって、どこか余裕も感じられるタランテラでした。まだあと1曲くらい踊れそうな感じ… 体力もテクニックもさすがで凄かったです。
第4部
「ドン・ジュアン」(振付:ジョン・ノイマイヤー)
シルヴィア・アッツォーニ
アレクサンドル・リアブコ
「シェエラザード・パ・ド・ドゥ」(振付:リアム・スカーレット)
アリーナ・コジョカル
ヨハン・コボー
「ヘルマン・シュメルマン」(振付:ウィリアム・フォーサイス)
ポリーナ・セミオノワ
フリーデマン・フォーゲル
「マノン」より 第1幕のパ・ド・ドゥ(振付:ケネス・マクミラン)
ミリアム・ウルド=ブラーム
マチアス・エイマン
「ドン・ジュアン」
ドンジュアンはフランスの文学作品ですが、たまたま大学の授業で読んだ作品だったから何だか嬉しかったし、余計に面白かったです。授業サボらず受けてて良かったなと。笑
ドンジュアンの衣装は可愛かったし、装置も使って、ストーリーが見える作品でした。
ただ、逆にストーリー知らないと面白さ半減するかなぁと。ここのバランスは難しいですよね。
「シェエラザード」
シェエラザードは世界初演の作品で、どんなのかなって思ったらビックリするくらいテクニック詰め込まれまくりだった。ソロよりもかなり組んでいる時間の方が長くて、その組んでる時に何やってるの?って分からないようなものをたくさんやってました笑
とにかくカッコよかったし、スタイル良すぎでした。あの衣装はカッコイイ。
「ヘルマン・シュメルマン」
唯一のフォーサイス作品。とにかくカッコよかった! 全体の空気を支配しているみたいで、ひとつひとつの動きが本当にカッコよかったです。
「マノン」
マチューガニオが流石の人気。笑
やはり人気者が出た時に観客のボルテージが上がりますよね。
それに応えるようにきっちり格好良く決めていました。
「ドン・キホーテ」
大トリはドンキで、怪我明けで大丈夫かなって勝手に心配してたけど、確実に杞憂でした。ちなみにロシアなドンキでした。
衣装が真っ白で扇子は通常の5倍くらい濃い赤でした。ちょっと新鮮な感じ。
テクニックよりも魅せるっていうドンキで音楽性と安定感抜群でした(それでもドンキだしテクニック元から詰め込まれてるし回るしだから伝えるのが難しい)
配役表にまさかの「手拍子は控えてください」って書かれてたけど、思わず手拍子しちゃった人もいましたね。
ちなみに当初の予定ではこのペアでジュエルズでした。
他のバランシン作品のアポロとタランテラが面白かった(個人的にバランシンの振付が好き)からこそジュエルズが見たかった…! ドンキも良かったけど、だからこそ2人のジュエルズ見たかったし、ジュエルズの動画はかなり見てて好きだから生で観たかったです。
全体的に…
全体的にクラシックもコンテもバランス良くあったから楽しめました。
個人的に全体を通して気になったのは衣装ですね。明らかに白系統が多かったです。冒頭のディアナやラストのドンキまで白でどの演目もたいてい白が多くて敢えてなのか気にしていないのか。
4時間あっという間でした!
長いと思ってたけど、本当に楽しくてすぐ終わっちゃいました
怪我の関係でプログラムの変更があったし、想像以上に面白かったからBプロも観たかったなぁ。
正直ちょっとチケット代高すぎでは?と思ってしまっていたけれど、観て満足な内容でした。客席も8~9割は埋まっていてさすがでした。
3年後!またよろしくお願いします!